BacK Number 374


べローズ交換

 投稿者:川井 浩  投稿日:2010年 3月29日(月)08時32分19秒
  べローズ交換にご興味のある方はお引きあいください。 メーカーとは話をして来ましたので、ご興味のあるかたにはご注文方法などを詳しくご紹介します。 恋人や亭主を交換したい方の面倒は見れませんので、悪しからず。
ズロースはご自身で、できれば毎日交換してください。
 

BrandoniはWoodで行く

 投稿者:川井 浩  投稿日:2010年 3月29日(月)08時24分6秒
  ところで、今回、音撮りはしてませんが、BrandoniはWood Bodyで好調の様子。出展品の90%がWood仕上げ。 で、どれも素晴らしい仕上げ。 もちろん、音色も、機密性も、リードのグレードも文句なし。 調律はSettimio Soprani Artist VIやScandalli Super VIあるいはSiwa & Figliに比べると、Beltunaとはまたちょっと方向性がことなるものの、現代風な味付けで、なおかつどっしりとした深みのあるベースとトレブルサウンドの相性が素晴らしい。 BrandoniのHMMLを弾くと、他のアコの音色がやたらと細く聞こえることがある。 MIDIAKIさんのご感想はいかがでしょうか? もちろんMMMLのモデルは音色の仕上がりは別物だが、こちらは芹沢朋さんの音色を聴いた方はそのとろける音色にとろけそうになることでお分かりのはず。 日本で認められたものは、世界でも認められていた、ということを実感でき、証明されたようで、私としては、どんなもんだい! と胸を張りたい。 こんなアコがこれまでだれも日本に紹介しなかったのは残念ですね。 それは、一つのメーカー、一つのブランドだけを売ろうとするビジネスの姿勢から来ているのです。 ビジネスとして考えれば、一つのメーカーの代理店となり、その会社の製品だけを売るほうが、品数も少なくて、在庫も楽だし、メーカーからほめられるし、部品も少なくてすむからメンテナンスも楽だし、そのほうがいいのでしょう。 そのかわり、一つのブランド、限られたモデル、限られたチョイスをお客さんに強いるし、他のブランドや他のメーカーの悪口を言う。 とても激しく言う。 裏でこそこそ言う。 他のブランドのアコを持ち込むと村八分にするグループを作る。 そんな、ことで、一つのブランド、決まった会社のアコだけを進める商法は、実は、世界的にも多いのです。 日本だけの現象ではありません。 しかし、ドイツではすでにその姿はあらかた消えて、大型アコ専門店が多くの種類を取り揃え、お客さんのチョイスでお好みのアコが買えるようになっている。 日本ではまだそこまで需要がないので、大型専門店をやってもビジネスにならないので、残念ながらアコ屋さんに行ってもごくわずかなモデルしか触ることがができません。 それでも、できるところはまだましで、そもそも触れないし、どこに売っているかわからないというほうが多いですね。 あ、そろそろ、我田引水になりつつあるので、この辺で仕事に行ってきます。 Brandoni、Musikmesseでは特に鳴らさなかったのですが、帰宅して事務所で昨日ならしたら、やっぱりいい音です。 ぜひ皆様にも触ってほしいアコです。  

Hermi Baur

 投稿者:川井 浩  投稿日:2010年 3月29日(月)08時05分20秒
  Beltuna Leader VをデモしてくれたスイスWinterthurのHermi Baurのアコの曲に合わせておしゃべりする赤ちゃんがいました。

Reden ist Silber, Plappern ist Gold
http://www.youtube.com/watch?v=iOjvkaCi0Kw&NR=1

You Tube投稿のドイツ語のタイトル意味は「沈黙は銀、おしゃべりは金」。 もちろんこれは「雄弁は銀、沈黙は金」なることわざの洒落ですが、どうもこの洒落は、次の歌から来ているように思われます。2005年のヒット曲、Kristina Bach歌うところのその曲名は「沈黙は銀、キッスは金」。

Kristina Bach - Reden ist Silber und Kussen Gold
http://www.youtube.com/watch?v=frMQUorXuvI&NR=1

「おしゃべりは銀、キッスは金。 あなにはもう我慢できない。いつまで意味のないことをだらだらとしゃべっているのよ。あなたが言いたいことはとっくにわかっているのよ。時間をもとにもどしてちょうだい。 おじゃべリは銀、キッスは金。私は1000ボルトの女よ。あなたは意味のないことを、永遠に話し続ける気なの? おしゃべりは銀、キッスは金。 私はもうちょっと期待しているんだけど。もういい加減に口を閉じてよ。 それが大事なのよ。
沈黙の時間を味わうことが判ったら、ベイビー、その時間を有効に使いましょ。こんなすぐに通り過ぎてしまうチャンスを逃したら、あなたは一生後悔するかもしれないわよ。長いおしゃべに意味は無いわ。 私が100歳になるまで待たせる気? 耳の中が砂だらけの感じよ。おしゃべりは銀、キッスは金。 私は1000ボルトの女よ。あなたは私がとっくにわかっていることを永遠にしゃべり続ける。おしゃべりは銀、キッスは金....」 で、最後に「チュッ」と彼女のキッスの音。
え、私の説明がだらだらと長い... 歌の通りでした。 すみません。

おまけ:「小生意気なブルーアイ」。強引な彼、でも、惹かれてしまう私。女心ってそういうもんなんですなぁ。
Kristina Bach-Unverschamte Blaue Augen
http://www.youtube.com/watch?v=i2mQXLE2nBw&feature=related

おあとがよろしいようで。
 

今日からヨーロッパは、夏時刻です。

 投稿者:pくん  投稿日:2010年 3月29日(月)01時31分59秒
  かたや、パリでのコンサートがきまった北海道ミュゼットバンドのきらびやかさとはうらはらに、昨日も今日も、じみちに橋、橋。これが名も無い流しの運命なのだろうか?しかし名も無いことはぜんぜんだいじではない。あまりにも現実的ではあるけれど、お金はいることがだいじなのだ!
かたや、ナヴォーナ広場で、あるいはパンテオンあたりで、あるいはスペイン広場あたりで、あるいは、てんてんとレストランを、まわりあるく流したちとはうらはらに、マニアックで観光客にはほとんど縁のないほとんど地元の人ばっかし歩く橋の上で、まさかp君が二日で、100エウロ以上の売り上げあげているとは、だーれも想像つかないだろう。

さらに、観光客あいてでは、仕事にはつながらないのだ。地元の人こそ、今度、どこそこでOXやるんで、ぜひ、えんそうしてほしい!ゆーことになってくる。

p君の生活は橋わたる地元住民のちからで、おおきくささえられている。これはしあわせこのうえない。ここまでくればもう、後、20年後も30年後も、つづけていかなければいけない。年齢いつわって。、、、いや、いつわってるわけではございません。
聞かれたらちゃんとこたえてます。まあ、ふつうは、だれもきかないし、だから若さたもつことが、だいじなのだ。年齢はきかれること、たまーにあるけど、まさか26歳の娘がいてることまでは、誰も想像つかへんやろう。だから、聞かれたこと無いけど。



とユー事で、土日は、もう橋かえったあとは、ほとんど抜けがら状態なんでどうしても、掲示板についてゆくんがおくれます。

でも、川井氏は、部品ちょろまかす予定だったんが、すでにプロトーティポになってたんで、風呂敷には、はいらへんからあきらめたみたいだけど、
普通の家庭用のビデオカメラで、収録されるアコーディオンの音では、とてもじゃないけど、アコーディオンの音わかるはずないけど、今回、川井氏は、ほぼ、おんなじ空間で、ほぼおんなじ時に、3つのアコーディオンの録画してくれたから、この3つ、聞き比べてみることは可能だ。

ほんでもってpくんおもたことは、やっぱ、新型Settimio Soprani Artist VIやSiwa & Figliは、pくん、あるいは、川井氏もそーかもしらんけど、そこそことしいった、おっさんの求めてるサウンドなんちゃうかなあ?とおもいました。どうおもいますか?
それにくらべてBeltuna Leader V、ゆーのは、きわめて現代的なサウンドで、おと抜けも他2つより断然よく感じて、ぼくとしては、この3つのうちどれ盗むか?ゆーたら、Beltuna Leader Vになります。

ふつう、この手の大型フィエラでは、各メーカーは、ショウガール雇うのが普通なんだけど、それを、娘さんたちがやってしまってるところが、なんともアコーディオン業界らしくて、好感もてますねえ。
 

高級化路線を進めるDelicia

 投稿者:川井 浩  投稿日:2010年 3月28日(日)20時42分50秒
  自社製Diatonicアコ、Hlavacekシリーズの前に微笑む、Delicia社長ご令嬢と、社長ご夫妻。チェコ製養命酒Becherovkaをいただいちゃって、心はほんわか。 チェコ製サラミとチェコ製キュウリのピクルスもいただいて、おなかぽんわか。 ご令嬢に微笑んでいただいて、気持もりもり(なにそれ?)。
イタリア製高級ハンドメードリードなどをどんどんと採用し、ユーロ圏に属さない自国通貨のメリットを生かして、今のところ、かなりのお買い得な価格をつけられるのがこのDeliciaの強みの一つだ。 後数年でEuro圏になる可能性があり、Deliciaブランドでいいアコをお飼いやすく入手するには待つよりは、急いだほうがいい。 チェコといえば昔から工業技術力の高さでは定評があり、今ではVWなどもチェコに工場を持ってきている。 ウィーンで花開いたアコーディオン発明の実際の製造現場はチェコだったという歴史を持つ。 Value for Moneyという発想にわかる方にはぜひとものお勧めがDeliciaだ。
 

Moreschi 誕生100年Jubileumモデル

 投稿者:川井 浩  投稿日:2010年 3月28日(日)20時31分6秒
  Moreschiが創業100年を記念して出したモデルがこれ。 写真の右側が社長のMr. Moreschiで左は大株主のMr. Breccia。Mr. Brecciaは最大手リードメーカーVoci Harmonicheの社長でもあり、それがMoreschiブランドのアコの価格競争力の秘密だ。 大量生産している自社製リードを現場から持ってきて、アコを作れてしまうメーカーは今日では他にはあまりない。そのMoreschiが創業100年を記念して37鍵、120ベース、チャンバー付き、高級ハンドメードリード付き、軽量アコをマットブラックコーティングで出してきた。 24台の限定モデルだ。 まさにLimited。 きっと価格もお買い得なはず。 ご興味のある方はメールください。  

スペシャルべローズ

 投稿者:川井 浩  投稿日:2010年 3月28日(日)20時21分31秒
  蛇腹無くしてはアコはあり得ないほど、リードに隠れた影の主役が蛇腹だ。 蛇腹無くしてはべローズ・シェイクもできないし、人の心をわしづかみにするピアニッシモも、怒涛のフォルテも無い。 アコの歌はグリルと言うのが定番で、人はだれも顔を見るものと思ったら大間違い。 顔で選ぶのが面食い。 ボディで選ぶのが真のカサノバ。 黒の毛皮の外套の下には真っ赤なランジェリー、なんてのを思い起こさせる、黒のべローズテープの下の、真っ赤な蛇腹の色にもはっとなった人もいるはず。 それが、今度は、真っ赤なだけでは無くて、デザインいろいろ、色さまざま、まさにランジェリー専門店に入ったような感覚に襲われるのがこのべローズ屋さんだ。 もう、ほとんど、ズロース屋さんと名前を変えたいぐらいだ。 となると将来はアコのゆすり演奏などはズロース・シェークということになってしまう。 そんなちょっと気の迷いを誘うようなさまざまな蛇腹デザインを見ていると、これは自分のアコの蛇腹だけでも取り換えたくなるのが人情。 いくら大事に使っていても、蛇腹はボタンに引っ掛かり、コーヒーが引っ掛かり、ワインが飛び、おしゃべりした時のよだれがたれ、たいへんなことになっている場合もある。 まして、ご近所のお子さんにお箸で刺されたり、永年の使用で空気漏れが出てきたり、内側の白色のはずが、黄ばみや汚れで蛇腹を人前であけるのが恥ずかしいようような状態になっていたり、タバコやカビで臭くてしょうがないようになっている場合なんてのもあります。 そんな時は思い切って蛇腹を取り換えてしまうという手があります。 自分の好きな図柄やカラー、お子さんの書いたパパの顔、なんてのもありで、いまはそんなイメージデータも図柄にして蛇腹を作ってもらえます。 必要なのは、コーナーメタルの形とサイズ、蛇腹の外寸と内寸、および、蛇腹の枚数(一番外も含める)、これの詳細を伝えればあとは希望の色やデザインで作ってもらえます。  

Siwa & Figli Super Quattro

 投稿者:川井 浩  投稿日:2010年 3月28日(日)19時28分28秒
  2年ぶりのMusikmesseでうれしかったことの一つはSiwa & Figliの登場だ。旧ユーゴ内戦から逃げるように家族と身一つで亡命したイタリアで、Scandalli、Borsiniに奉公し、数年前に個人商店で始めた工房から生まれたSiwa & Figliという無名のアコが今や、Scandalli、Settimio Sopraniに比して語られるようにまでなったのは、アメリカに熱心な代理店を見つけたことも大きいが、根っからのエンジニアで、お人よしのIvanを支え続けた二人のけなげな娘た、IvanaとAlexandraの働きも大きかったに違いない。 その二人のお嬢さんも立派に成人(は、まだしていないと思いますけど)みたいに、なって、お父さんの晴れの舞台の脇役をしっかりと勤めていました。 う、う、うれしぐっで、泣けてしまう。
で、その熱心のアメリカの販売代理店のオーナーが今回のブースでもお手伝いにきていたGuenadiy Lazarovだ。 彼はブルガリア出身のアメリカ人だというので、それではHoraに良く出てくる8分の何拍子とかの難しい曲を弾いてくれませんか、と、尋ねたら、思わずこちらの目をのぞきこんで、どこからそんな言葉を覚えたんや、そんなこと外国では一度も聞かれたことあらへんでぇ、と大阪弁で、は、ありませんが、そんなびっくりの仕方でしたが、よっしゃぁ、ということで、9/8拍子、11/8拍子、13/8拍子の演奏をしてくれることになりました。 それがこのビデオ:
Guenadiy Lazarov plays Siwa & Filgi Accordion
http://www.youtube.com/watch?v=XtWftW7NILg
こんな早いテンポの曲にもぴったりのSiwa & Figliブランドのアコはバルカンでも、海外のバルカン移民の間でも、ヒットすることは間違いないと思われる。 それはすなわち、Scandalli Super VI、Settimio Soprani Artist VIとの競合を意味する。 その分野で名声を博していくものと思われる。 日本にいち早くこれを紹介したのはだれだ、などということが歴史的に語られることはまず無いと思いますが、自分をほめてあげましょう。
 

Beltuna Leader V

 投稿者:川井 浩  投稿日:2010年 3月28日(日)18時42分54秒
  スイスのHermi Baurがデモ演奏してくれたのはBeltuna Leader V。 5リード、2ダブルチャンバー(アンプリサウンド)、15レジスタキー、デュアルフェイス・チューニングによる4種類のトレモロ、それに隠しピッコロキーでどのトレモロにもピッコロを加えることができるので、何と合わせて36種類の音色を出せるアコ。 で、どの音色も美しい。

Hermi Baur plays Beltuna Leader V
http://www.youtube.com/watch?v=ptQtOTYjm_Q

ダブルチャンバーとはLとMがチャンバーに入っているということをさしているのでは無く、アンプリサウンドと称して、通常のチャンバーのほかにもう一つチャンバーがあるということで、音色に奥行きと味わいが加わる。 遠くに離れて聴くとその効果がさらに良く判る。 デュアルフェイス・チューニングとは、ミュゼット・チューニングで一般的に使われるMMMの上下のずらしを上下均等にずらすのでは無く、下にはごくわずかにずらし、上にはやや多めにずらすことを言っている。 よって、ごくやわらかなチャンバートーン入りのトレモロと、やや多めのチャンバートーン入りのトレモロと、チャンバー無しの一番強いトレモロ(でも、不快感を与えない心地よいトレモロ)と、MMMの複雑だが味わいのあるトレモロの4種類のそれぞれに、お好みでピッコロの音色を加えることができるので、8種類のトレモロが出来上がる。この隠しピッコロキーは基本的には殿レジスタにも使えるので、合計36の音色が可能となる。 で、実際に弾いてみると、機密性の高さ、音色の心地よさ、種類の豊富さ、で、目方も5リードでも13kgと十分耐えられる重量に納めてあるのが良い。 4リードモデルなら11kgだ。 5リードでも女性用にコンパクトタイプも用意してある。 日本ではただ一人Covanchoさんが持ってます。で、とっても幸せなはず。 この次は、この標準サイズのモデルを仕入れてみるつもりです。 オールマイティーな素晴らしいアコです。
 

Settimio Soprani Artist VI (Revival)

 投稿者:川井 浩  投稿日:2010年 3月28日(日)14時20分25秒
  お待たせしました。こちらが伝説のSettimio Soprani Artist VIの復刻版のプロトタイプのショートデモ演奏です。 2010−3−24Frankfurt Musikmesseでの撮りたて映像です。

Settimio Soprani Artist VI (Revival) Demonstration at Frankfurt Musikmesse 2010
http://www.youtube.com/watch?v=bAcU0KHRwiw

輝きのある音色、レスポンスのよさ、ダイナミックレンジのよさはすぐにお分かりになると思います。 キータッチのよさは実際に触れてみないとわかりませんが。 後半、お隣のブースでぶんちゃっちゃが入るので、ちょっとお聞き苦しいと思いますが、実際の音色を聞いていただいていかがでしょうか?
このアコの登場でほかのアコメーカーはある意味で戦々恐々としていますが、おそらく、一番びりびりきているのがScandalli Super VIを製造するSuoni社であると思われます。 一見気にしていないように振舞っていましたが、メインの戦場のバルカンではSettimio Sopraniの評価とScandalli Super VIの評価はそれぞれ高いものがあり、Scandalli Super VIが、ビジネス的にまったくの無傷でいられるわけはないと思われます。Suoni社はこのSettimio Soprani Artist VIの復刻版が出る一年前、つまり昨年来、Scandalli Super VI Airというモデルを発表しています。 今回ビデオに収めたので、別途ご紹介しますが、音色をあまり落とさずに重量を1kg程度下げたモデルです。 Scandalliのほうはこちらの方を前面に出してアピールしていました。