BacK Number 322


改めて感動、P君の生き方  投稿者:川井 浩  投稿日:2008年12月13日(土)08時46分9秒
  あるときは「ばい菌」、あるときは「病原菌」、あるときは「忍者探偵君」とさまざまな偽名と変装でカモフラージュして、無実の罪で逃亡するリチャード・キンブルならぬ人生の逃亡者である管理人を執拗に追跡するあなたをあえてここでは「ジェラート警部」と名づけるのはまだ尻の蒼い若い衆にぁわかんないおやじギャグ。 それともあなたは多羅尾 伴内?

アコで演奏するためのアレンジャー兼アコプレイヤーとしての気配り、思いやり、やさしさ、経験あふれるコメントに感動しています。 そしてアコが好きであればあるほど、あるいはアコに期待すればするほど、創造の喜びよりも、むしろ苦しみ、あせり、焦燥感、限界、を感じつつ、その限界に挑戦する戦士としてのP探偵の姿を彷彿とさせる一文ですね。 不可能かもしれないけどそれに挑戦する、届かない星に手を伸ばす、誰がなんと言おうとローマでがんばっちゃう、代が代であれば、あるいは、自分がその気であれば、大成した教育者の御曹司として何の苦労も無く国で生活できていたものを、何が悲しゅうてローマでアコ暮らし。 テヴェレ河の川風たもとに受けて新納鶴千代にがわらい。

私の守護神はエルビス・プレスリー様でございますが、年代的にエンゲルベルト・フンバーディンク様なども崇拝してしておるのでございます。 灰田勝彦様なども崇拝しておりますので、多神教でございます。 バラード調の曲であれば自分の好きなように、気分でアコでもメロディーに適当にベースを絡ませれば、あったかいご飯に納豆をぶっかけたようにとにかく食べることはできるのですが、なかなか一流料亭の味にはなりません。 とくにリズムがアップテンポになり、それぞれの神々の歌い方が無段階に音階が変わって行ったり、シャウトしたり、声がひっくり返ったりとくるとアコでは再現不可能になってしまいます。 となると、アコはそっとうしろに引き下がり、せいぜい伴奏の和音を悲しく、控えめに担当するという具合にして主役の座を降りてしまい勝ちです。 P探偵君が述べているようにアコ向きの曲をアコでございますと弾いているばかりではアコの独りよがりで発展もないし、自分でも飽きてしまうほどなので、ましてや特にアコ好きな人で無い限り、いっぺんにそっぽを向かれてしまうでしょう。 アコがめずらしいというだけで人が寄ってくることは面白いことですが、それで終わってしまうのではろくろっくびのお福ちゃんと五十歩百歩だ。 アコでの演奏の限界を少しでも広げられたり、演奏方法を工夫したり、アコに機関銃で撃ったような穴を開けるような工夫をしてアコの音を改良したりするのは、すべては音楽奏者の意のままになるすばらしい楽器ないし音楽に到達しようとする人の永遠の希望、営み、夢、なんだろうと思うのです。 そして、そんな工夫や経験や知識はみなさんで共有してみんなで高みに登れたらいいですね。 たとえそれが手をのばしても届かない星であっても。
 

責任が、あるのです。  投稿者:ばい菌  投稿日:2008年12月13日(土)07時05分32秒
  この一週間は、わけの分からん事ばっかしになっとって、私的に、トテモ、いそがしかって、まだ、あまり、川井氏の、スロベニアシリーズの、を、追跡することが、できずに、いるのですが、ZENさんが、またもや、musette crazy 裏話書いちゃったんで、しかたないから、かきます。

アコーディオンはね、ひとりで、かなりのことが、できちゃう楽器だから、よけいにね、よーく、心して、取り組まないと、アコーディオンの、アコーディオンで、やりやすいような、非常に薄っぺらい、感覚の、なんと言うか、コレが、アコーディオンなんや!という、安っぽい音楽に、なってしまいます。そうじゃなくってね、大事な事は、音楽を、つたえるることなのだから、そのためには、時には、アコーディオンで、かなりやりにくいことでも、やらなければいけないときが、ある。と、いつも、おもっています。

ひとりで、ひとつの、曲、やるためには、オーケストラの、指揮者ぐらいの、責任が、あると、ぼくは、いつも、おもっています。今回のmusette crazyに、関しては、さいわい、作ったZENさんと、コンタクトも、とれるし、だから、徹底的に、自分が、この曲に、関して、知りたい事、彼に、ききましたし、もちろん、タイトルの、由来も、きいたし、さらには、この、彼女の、ミュゼットバイブの、ひいてるのも、ZENさんが、おしえてくれたので、よーく、ききました。更には、彼の、サイトで、ほかの、曲も、聞いて、彼の、作風も、自分なりに、研究しました。もちろん、youtubeに、入ってる、彼が、ひいてる、この曲と、彼の、サイトに、入ってるこの曲の、ちがいも、よーく、聞き比べて、そいでもって、初めて、自分が、どう、音楽にしたらいいか、どういう風に、アレンジするか、かんがえはじめるわけです。

たとえば、ですが、musette crazyと、ほぼ、同時期に、youtubeに、hideshikibifan2008さん、彼が、アップロードしてくれた、そりすべり、も、この曲は、星の数ほど、いろんな、演奏、が、いままでに、されてきて、でも、この有名な、まさしく、ファミリージャズ的な、分野の、はじまりをつくった、レロイ アンダーソン、彼は、どんな曲でも、必ず、内声を、動かし続けて、もうひとつのメロディを、いつも、出していた、独特の、作風があり、僕は、何とか、それを、そこねない、えんそうにするように、かんがえて、かんがえて、やってます。だから、僕は、そりすべり、うわべの、メロディーだけ、とららえた、演奏は、どんな楽器のえんそうであっても、ぜんぜん、いいとは、おもいません、いや、ぼくにとったら、レロイ アンダーソンを、侮辱するように、きこえてしまうのだろうと、おもいます。

それで、現実的な、僕の、アレンジなんですが、僕は、この20数年間、スケールと、アルペジオのみの、作、編曲しか、していません、ぼくはそれしか出来ないのです、そして、それこそが、僕の、作風です。musette crazyは、彼の、曲そのままだと、ラ マッジョーレの調で、はじまる、前奏が、そのまま、もう、なくなって、おわってしまうので、後にもっと、いんしょうにのこるものに、したかったので、ちょうど、くりかえしの、ところのはじめを、もっかいラ マッジョーレから、はじめることで、前奏に、もっと、意味を、もたしている、つもりなのです。さらに、彼のサイトのほうに、はいってる、この曲の、いちばん、さいごで、ベースが、かけあがって、おわっていることに、彼本人が、このぶぶんが、きにいってる、という、メッセージいただいていたので、ぼくは、さらに、その、きにいってるとこを、強調するために、キーを、一度たかくして、はいって、更に、さいごのさいごまで、ひつこく、コレこそ、本当に、アコーディオンてきに、キー下降させて、ひつこく、おわらすこと、かんがえました。

ひとりのひとが、一人が、感激してくれる、演奏ができたぼくは、しあわせです、いきててよかった。橋の上でもね、そうです、一人、たったひとりのひとの、こころを、ひとつの音で、とらえることが、出来るよう、いつも、こころがけています。今週は、ずっと、雨でしたが、musette crazyは、もちろん、あたらしい、れぱーとりーで、土日月曜日は、橋の上で、このきょくも、鳴ってました。
 

Sloveniaのアコ  投稿者:川井 浩  投稿日:2008年12月12日(金)22時48分38秒
  引き続きちょっと見つけたいい演奏。 Sloveniaのアコの巨匠Slavko Avsenikの作品を若いDuoが歌い演奏する。 まだあどけない少女の演奏がほほえましい。 観客も大喜び。

Nastop pri med?imurcih- Na Roblek, Tam kjer murke cveto
http://jp.youtube.com/watch?v=NvX7RclyULo

SlakのV Dolni Tihiを同じDuoが歌い演奏する。少女の失った恋人への想いがSloveniaの人の胸を打つ。

Nastop- V dolini tihi
http://jp.youtube.com/watch?v=TMCPlpcmriM&feature=related
 

musette crazy 裏話・・・  投稿者:ZEN  投稿日:2008年12月12日(金)18時40分28秒
  吉備さんがYouTubeでmusette crazyをアレンジして、すばらしい演奏で弾いてくださったことは、ほんとうに感動して胸がいっぱいです
アーティキュレーション表現や演奏技術、蛇腹による表現の深さなどももちろんすばらしいですが、吉備さん流のアレンジがまたすばらしいです
フリーベースなんてしんきくさくて嫌いやとおっしゃる(そう言いながら実はちゃんとフリーベースも弾ける)吉備さんですが、スタンダードベースでも工夫次第でこれだけのアレンジができるというようなすごいダイナミックなアレンジをなさっています
そして、音楽に対する真剣な姿勢、オリジナルの作者への心遣いも非常に深く感じます
吉備さんからメールがあり、この曲に対するリスナーのコメントの中で、この曲は誰の曲かということに興味をもたれている投稿も多いので、わたし(ZEN)のほうから曲に関する経緯を説明してほしいと言われて下記のようにコメント致しました
i am original composer zen.
at first i had written this piece for my friend kunu.
she is very crazy for french musette music.
and now, i am very happy that hideshi plays this piece with his arrangement.
my friend hideshi is great accordion player.
そして吉備さんのほうからも他のリスナーに向けて下記のようなコメントがありました
thank you so very much like always.
you can watch also the compoder ZEN 's performance on youtube .
(search with mussete crazy )the song dedicated one of his girl friend .
and she is a true granmania of mussete,. so this song called musette crazy.
オリジナル作者への暖かいご配慮にとても感謝しています

【追記】
この Musette Crazy -the walz for kunu- という曲は今や札幌のアコ文化の中心となりつつある某ダイマというお店のクヌさんとそのバンド(当時はミュゼットジャポネーズ)に初めてお会いしたときにインスピレーションを受けて作った曲です
クヌさんは戦前のSP盤のような古いレコードからミュゼット音楽を聞きまくり、見よう見まね(聞きまね?)で自らフレンチスタイルのボタンアコをお弾きになるほか、フランスから取り寄せたミュゼットパイプという珍しい古楽器(おそらくこの楽器をまともに弾くのは日本でただ一人ではないかと思われる)までお弾きになる、まさに本物のミュゼットきちがいだと思います
 

今年も楽しい掲示板、拝見させて頂きました  投稿者:MIDIAKI  投稿日:2008年12月12日(金)14時28分3秒
  川井さんの掲示板を拝見して、どこよりも多種多様な話題、そして芹澤さんの心が安らぐ音楽、世界の音楽など、大変参考になりました。
自分のこれからのアコーデォンに接する練習の方法、演奏曲などの指針にしていきたいと思います。
来年は、一度お伺いして、MMMの良い楽器などを見せて頂ければと思います、E・ソプラニーとMoreschiはグリルのデザインが同じですが銘柄だけの違いですか? 内容が同じであれば、E・ソプラニーがお買い得の気がします。
 

Sloveniaはアコ音楽の宝庫  投稿者:川井 浩  投稿日:2008年12月11日(木)22時26分57秒
  HideshiKibiFan2008様、私もSlovenia語はできないのですが、アルプスの南斜面に位置するこの国の牧歌的でやさしい人情を感じるアコ音楽がたくさんあります。 かつては、あるいはいまでもドイツやスイスでも影響力の大きいSlavko Avsenikをはじめ、大勢のアコ奏者、アコグループがあり、若い奏者がわれもわれもとアコ音楽に飛び込んできます。 Steyrische Harmonika(Diatonic アコ)はポピュラーですが、クラシックアコでもレベルはかなり高いものがあるようです。 Slavko Avsenikの陽気でものどかな音楽を模範としてそのラインを継承するグループもあれば、アコでDiscoのリズムやお色気たっぷりにせまるグループもあり、新鮮です。 いつか気まぐれにおとずれた首都LjubljuanaのCD店で店においてあったSloveniaのアコのCDを30数枚すべて買ってしまい持ち帰ったことを思い出します。 もちろんそんなものも現地で流通しているアコCDの数パーセントに過ぎないとおもいますが。 週末の町の広場の市で演奏していたグループのアコ演奏も鮮烈な記憶として脳裏に焼きついています。 そのアコ奏者の若者のガールフレンドがとても素敵な人だったことも忘れません。 一人で旅に出ればいろいろな出会いがあるものだとつくづく思います。 その若者のグループが町の広場の市で弾いていたのがこのV Dolni Tihiでした。 昼食に入ったレストランではTurbo Angelesの色っぽい歌が流れていた。 別のCD店でSloveniaでヒットしているCDを買いたいといったらAtomik HarmonikのCDを薦めてくれました。 いまでも車のCDドライブで鳴らしています。 また行って見たいSlovenia。 国のそこここでアコフェスティバルもあるようです。 そんなタイミングにであったら最高だと思います。  

(無題)  投稿者:HidesiKibiFan2008  投稿日:2008年12月11日(木)21時49分48秒
  川井様!
スロベニアの曲の紹介、本当にありがとうございます。
私なりに、色々と試行錯誤でスロベニアの曲を探索していますが、川井様の紹介して頂いたYouTubeのページのタグ(キーワード)からスロベニア語の「Modrijani」という単語(意味は分からないです)を検索したところ、今まで知らなかったスロベニアの方によるアコーディオン演奏の映像が沢山ヒットしました。
そのほかにも、初めて見るタグでmiheli  tadej sotoek  novi  spomini   modrijani など、解読できないスロベニア語のタグが次々と見つかりました。
それぞれのタグで、検索をしてみたところ、これまでに観たことのない映像の検索結果が表示されました。
YouTubeで異国のアコーディオン演奏のキーワードを見つけると言うことは、問題解決の糸口となります。
貴重な情報と素敵なアコーディオンの映像紹介、ありがとうございました!
 

V dolini tihi  投稿者:川井 浩  投稿日:2008年12月11日(木)19時32分7秒
  これも一度紹介したことがあるのですが、忘れられない曲、SloveniaのTeenagerの女性の詩に感動したLojzeta Slakaが作曲・演奏したV Dolini tihi。 このおじいちゃん、Lojzeta Slaka、が全席Standingの会場をこれほど沸かせている映像を見ると背筋がぞくぞくします。 人の心を揺るがし、ひとつにし、癒す曲もすごいし、アコもすごい。 で、それは超人技巧では無いというのがまたすごい。 ハートです。 V Dolini tihiの歌の訳についてはいくつか英文の訳をもらったのですが、スロベニアの人に言わせると英語にするとそのハートの半分も訳せないというのでスロベニア語を勉強するより仕方が無いかも知れませんが、いつかその英訳は過去の掲示板に載せたことがありましたので、ここでは省略。

Ansambel Lojzeta Slaka - V dolini tihi
http://jp.youtube.com/watch?v=an6gmn-qiF4&feature=related

アコをやる人にはもちろんちゃんと弾ける技術を身につけて欲しいと思いますが、音楽はやはり人の心を動かしてなんぼという面があることも忘れないで欲しいと思います。
 

Rober Goter  投稿者:川井 浩  投稿日:2008年12月11日(木)19時04分14秒
  以前一度紹介したことがあるのですが、これほどたくさんあるアコおYou Tubeへの投稿のうちでも折に触れて思い出すのが彼のこの演奏。 いろいろと制約のあるDiatonic Accordion(あるいはSteyrische Harmonika)でのこの独奏。 低音の聞いたヘリコンバス、心地良いSloveniaのトレモロ、おしゃれでHeartfullなメロディーとアレンジ。

Robert Goter, april 2005
http://jp.youtube.com/watch?v=9YzJ1cfFFE4

ゲーテはファウストの中でメフィストテレスに次のように語らせている:

友よ、すべての理論は灰色だ、/そして人生の黄金の樹は緑に繁っている。
-- メフィストフェレス、第1部、2038行-2039行。
Grau, teurer Freund, ist alle Theorie / Und grun des Lebens goldner Baum.

いろいろとご意見もおありかと思いますが、アコーディオンを楽しみましょう。 アコのある人生を楽しみましょう。 時はどんどん過ぎていきます。 いいときも悪いときも。 そして、そこには少なくともアコがあるなら救いがあるはずだ。 これから少しの間、世間はかなり悪い方向に向かっていくようです。 戦前・戦中・戦後の辛酸に比べれば「へ」みたいなもんだとは思いますが、確実にやってくる、あるいはもう来ているこの暗い世相。 すこしでもアコで明るくできたらいいですね、皆さん!
 

インターネットと著作権  投稿者:ZEN  投稿日:2008年12月11日(木)07時47分53秒
  インターネットというのは全く個人的な私信であるメールや、仲間うちだけのメーリングリストのようなものから、不特定多数にパブリックで公開するホームページやブログ、掲示板に至るまでいろいろあります
気を許した特定少数の仲間うち限定で回覧するスナップ写真のようなものと、世の中にいる不特定多数の誰でも見てくださいという一般公開の意味の違いは意識したほうがよいと思います
録音のコピーなどは自分やその家族が楽しむ分、個人的使用には制限されていませんが、ネットで配信(世界中にばらまく)となると意味合いが全く違っててしまうんですよね
その違いは十分意識しておくべきだろうと思います
あとは、先にも申し上げたとおり作曲者や演奏者個人を尊重する気持ちだと思います

音楽ビジネスも店頭でCDを売る時代から、ネットでダウンロードするのが主流の時代になり、技術の進歩によって著作権のルールも変わってゆくことでしょう
誰でもコピーして配布できるとなると、作曲や演奏では儲からなくなり、やがてプロの作曲家や演奏家がいなくなって、みんなアマチュアになってYouTubeだけが繁盛するなんてことになってしまうかも知れません
JasracとYpuTubeが包括提携を結んだということで、ポピュラー曲を自分で演奏してYouTubeに発表することは問題なくなったというニュースはアマチュア演奏家にとって朗報ですね