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アコーディオンの整備点検  投稿者:カブトガニ  投稿日:2007年 5月17日(木)13時52分53秒
  川井様の云われる様にアコには車の様に車検も定期点検も有りませんが、楽器を良い状態に保つには適当に使用して風を通すことは勿論ですが、乱暴に使わなくても部分的にリードの錆や埃による狂いや、サブタ革の乾燥による反りなどで小さなトラブルは良く出ます。

忙しいプロの方たちは一年に二・三度の調律が必要のようですが、アマチュアの方も全調律とまで云わなくとも一年に一度くらいは定期点検の心算で腕の良い調律師に見てもらえばトータルで安くつくのでは無いでしょうか、気付かづに居てもばらすと埃や錆が見つかる事はよく有ります。
生身の体も年一回は人間ドックに入れば大病になる前に小病で済みます。

調律代はピアノより高くなるのは時間的に計算しても当然、特に高級品のチャンバー付きなど熟練の技術を要求されます、それは正確に調律したリードもチャンバーに入れるとピッチが変わってしまうので、機械で測れない其の微妙な誤差を経験と卓越した耳と感で合わせる職人芸で、日本は勿論本場イタリーでもこれが出来る職人か少なくなっているとの事です。

http://www18.tok2.com/home/wani/ss/sumiyatop.htm

 

アコ修理代金  投稿者:川井 浩    投稿日:2007年 5月17日(木)07時53分8秒
  やーさんのレポートから安田さんのファンが多いことも大いに理解できます。 やはり、アコに対する情熱が枯渇していないということを感じます。 また、ものの値段の安いか高いかはそれぞれの人の立場や考え方で大きく違うということもまったく同感です。 アコ修理・調律という技術をどの程度に評価するかという根本的な問題があります。 今、非熟練パートの時間給は千円前後(700円台から1200円程度でしょうか?)、年収500万円のサラリーマンの時間給で手取り2000円前後、年収1000万円の管理職で4000円前後。 ただし、これは定期的な仕事で、年収がある程度確定している場合の時間給だ。 家庭教師のバイトで時間給は3−5千円程度、英語の個人レッスンだと5千円からアップ。 皆さんがアコーディオンの個人レッスンを受けるといくらぐらいかな? 相場は定まっていないと思いますが、3000ー5000円が1時間ないし45分の値段かな? ピアノやバイオリンのお稽古の個人レッスンもそれぐらいするようだ。 しかし、これらもどちらかといえば契約して定期的に払うお金で、もらうほうもある程度の生活設計がたつ収入だ。 カブトガニさんやShin@満月倶楽部さんのようにプロのアコ演奏家の方の時間給(という発想はないかも知れませんが)ワンステージはこれよりはるかに上だと思いますが、アコ修理・調律の技術者の専門的であり、高度にして、且つ不定期な仕事の時間当たりの人件費をどのように査定すれば適正なのか? アコ修理・調律の技術者の技術習得までの時間的・物質的・金銭的投資とリターンをどのように評価するのか、またそのサービスをどのように評価するのか、によってコストの安い、高いが判断できるようになると思います。 いま、できることなら誰でも医者になりたい、とか、東大を出て官僚になりたい、とか、政治家になりたいとか、銀行員になりたい、とか、いうのは結局、割に合う、儲かる、いい生活がまっているという期待感があると思われる。 それに引きかえ、アコの修理・調律の技術者になりたいという子供がこの広い日本のどこにいるのか? おそらく限りなくゼロに近い数字だと思われます。 これだけ不景気、これだけ独立して食って生きたいという希望が多い中で、ラーメン屋になりたい人はいても、アコの修理・調律の技術者になりたいという人を探すのは、おそらく九十九里の砂浜で落としたコンタクトレンズを探すに似た行為になるはずだ。 アコのすばらしさを心からめでることができる人、アコを愛する人、アコが必要な人、そのかたがたにはオーバーホールで8万円は間違いなく安いと思われるはずです。 オーバーホールは一日では終わりません。 ばらして、洗浄して、バルブを付け替えて、すべての音を調べて、調律して、バランスをみて、納得できる音色に仕上げるのは熟練の技が必要です。 おまけに、おあずかりしたアコを壊さないようにリスクとも背中合わせだ。 何十時間とその間の休息の時間もこの修理と調律のことで、頭はずっと働いている。 たとえば50時間かかったとして、学生アルバイトの家庭教師なみの時給3000円で計算しても材料費は別にして15万円だ。 この熟練の技を時給5000円とみれば25万円だ。 それも定期的な仕事ではなく不定期ということで、アコの演奏家の時間給をかけて計算してみてください。 いいアコが一台あるいは数台買えます。 アコの演奏家はエンターテナーとしての能力、素質、体力、笑顔、その他、アーティストとして高度なものが要求される。 アコ修理・調律の技術者にも同様の高度な経験・知識・勘・センスが要求される。 しかも仕事はいつ来るかわからない。 もうご理解いただけましたよね、アコ修理というのはお金がかかっても仕方が無いということが。 それを安く引き受けていただいている業者さんはパッションと愛情で皆さんにサービスしてくれているのだと思います。 それも、同じ手間隙かかっても、安い、おんぼろアコを持ち込む貧乏学生さんには特別にお安くサービスなどをしながら。 ただ、そんなアコ修理の技術者のパッションと愛情だけに甘えていてだけいたのでは、だれもそんなことを引き受ける人がいなくなる。 アコ修理の技術者になることは貧乏くじを引いたようなもの、となってはアコの修理はだれもやらなくなる。 アコは製造に3ヶ月、それも手間隙かけていろいろな部品を作り、組み立て、最終チェックしてでてくる工芸品だ。 マスプロのアコはあることはあるけど、それはそれなりの値段、それなりの性能と品質だ。 そんなアコは車と同じようにメンテナンスが必要だ。 百万円以上する車でもあらかたは10年もしないうちにスクラップだ。 アコは20年も30年も使えて、これほど人生を豊かにしてくれる。 そんなアコには車検もないし、定期点検義務も無い。 もう少しアコの維持費に予算を振り向けてくれてもいいんじゃないでしょうか?  

ユニバーサルの安田さん  投稿者:やーさん  投稿日:2007年 5月16日(水)22時37分57秒
  私も安田さんにお世話になっています。初めて持って行ったのとき、はじめの見積もりが8万円。「高い!」と思いました。ピアノの調律に比べたら何倍も高い。でも安田さんが、直ぐにアコの中を空けてくださって、「このように調整していくんだよ」と400枚以上あろうかというリードを一枚ずつ削っていかれます。しかも「442Hzくらいで調整しようか」「ミュゼットの幅はこれくらいでどうでしょう」ときめ細かく聞いてくださいます。どこかの楽器店に出せばそういう事には応じてもらえないでしょう。それからアコ談義1時間。
「調律もせず放っておかれるアコはかわいそう」「昔のアコはしっかりした職人が作っていて音がよく長持ちする」、また色々なメーカーの音色の話、国内のアコプレイヤーの話など、数々のアコの調律をした人しかわからない貴重な話を熱く語っていただきました。
そして「聞きたかったらここにあるCD、修理が済むまで持っていっていいよ」
調律して、修理の実演が見られて、話を聞かせていただいて、CDまでお借りできて、調律の大変さを実感できて8万円。「高くはないなぁ」と納得。
楽器に愛着があれば高くは無い。楽器で食べていこうという方は必要経費、買ってもいつの間にか弾かなくなっている人には高い。ということでしょうか。弾いていないとコンデションは落ちてかえって高くつきそうです。Vアコ除いて、毎日6台を少しずつ音だしをしています。6台も引っ張りだすのは大変です。しかし、それぞれの音、それぞれの味わいがあり妙に納得してしまったりする。そんな魅力がアコにはあります。
 

ユニバーサルの安田さん  投稿者:川井 浩    投稿日:2007年 5月16日(水)08時05分15秒
  昨年のビバアコにアコの展示をさせていただいたとき、同じ部屋でユニバーサルさんとRolandさんと一緒になりました。 ユニバーサルの安田さんは当日調子の悪いアコを持ち込んだ人のアコはほとんど現場でぱぱっと修理していました。 音がならないリードとかは結構ごみとか、金属のバリとか、比較的簡単になおることが多いのですが、それでも普通のアコユーザーにとっては音が出ないというのはパニックになりかねない重要な問題。 おそるおそる持ち込むアコユーザーの目の前でアコをそんなわけでパパッと開けて、さっさと修理して、はいどうぞ、御代は結構です、みたいな感じでした。 すばらしい。 でも、失礼ですが、それで生活は成り立ってるんですか? と伺ったら、まぁ、ボランティアのようなもんです、のようなお答えだったような記憶があります。 こんなお人柄なので、皆様の信頼も厚いのでしょう。 こんなボランティアの方がどこにでもいればこの世はアコ弾きにとって少し天国に近づくかも知れないけど、やはり継続可能な形でのメンテナンス・サービスは仕事に見合った適正な対価がアコ弾き側に認めるようにならないと難しいのではないかという気がしています。 それにしても、やーさんのご提案のコストの概算リストのようなものがあるといいでしょうね。 トーキョーベイさんの修理費用概算リストは下記で見ることができます。
http://www.act-bay.com/pdf/repair_tempare_pricelist01.pdf
コピー禁止とありますので、ネット情報は見るだけということにしてくださいね。
豊富な修理経験からでた適正な価格だと思います。 私もこれに見習ってこのような修理価格表を作って行きたいと思います。
 

ユニバーサルの安田さん  投稿者:Shin@満月倶楽部  投稿日:2007年 5月15日(火)22時46分44秒
  大阪在住です。
いつもユニバーサルの安田さんにお世話になっております。MMのピッチを少し広くしてくださいと言ったら20000円くらいかかりました。そのあとちょこちょことメンテお願いしたら2000円とか言われました。申し訳なさ過ぎです。倍くらい取ってもいいからずっと元気で頑張ってください、と心で言いました。

でも難しい問題ですよね。僕などはあわよくばこれで食っていこうなどと大それた事を考えているので、メンテにかける金は惜しみません。もっと払えばそういう裾野が広がるなら倍でも三倍でも払いたい気持ちです。でも気軽にアコーディオンを始めようと思っている人には結構高いハードルかもしれませんし。

http://www.eonet.ne.jp/~shinsato/

 

Sabor a Mi  投稿者:ZEN@北海道  投稿日:2007年 5月14日(月)22時32分36秒
  with Ruben Coe accordion, Gil Rodriguez bajo, Rule guitar, and Karlos Landin, Jr. vocals.
http://www.youtube.com/watch?v=0GuxzNhOpfo
 

ビバ!アコ  投稿者:川井 浩    投稿日:2007年 5月14日(月)21時51分3秒
  奈良のアコ弾き様、ビバ!アコの情報ありがとうございます。 去年は初めて参加させていただきました。 昨年はアコの展示をしていたので、全部聴けたわけではないのですが、やはり、キャオ教授といわつなおこさんの演奏は印象に深く残っています。 今年も盛会でありますようお祈りしております。  

ビバ!アコ  投稿者:奈良のアコ弾き  投稿日:2007年 5月14日(月)21時37分37秒
  アコ大好きのおのおの方、すでにお聞き及びかとは存じますが、毎年西日本のアコ仲間が
年に一度集まって、ソロ演奏やグループ演奏をやります。もちろん有名な青木キャオ教授
や福岡のいわつなおこさんなども来られ、みんなはそれを楽しみにしています。
 四国、岡山、名古屋から参加される方の演奏は、アコの世界の愉しさを伝えてくれ、続
けることの大切さを教えてくれます。
  名称:ビバ!アコ
  とき:5月27日(土)9:30〜4:30pm
    ところ:大阪市中央区肥後橋、金光教玉水記念会館
  お問い合わせは、AAA事務局
  楽器店も数店来られます。
 

アコの修理  投稿者:ZEN@北海道  投稿日:2007年 5月14日(月)18時58分32秒
  ぼく自身、北海道の田舎に住んでいて、地元の楽器店(札幌でさえ)にアコーデオンの技術者はおろか、お店の人がアコーデオンのことがわかっていないのにはイライラさせられることが多かったのです
北海道の楽器店ではただ丸投げでメーカーに楽器を送り、最終的にはどこの誰だかわからない下請けの下請けに楽器が出されます
それに対する修理の料金は、状態(内容)は別として、ただ手数料を上乗せピンハネされるだけ
これではたまったものではないと思い、自分でアコの修理くらいは自分でできるように自己研鑽を積んでいるものであります
ぼくは以前ピアノの調律師として調律の仕事(趣味ではなくディーラーで給料をもらって仕事として)をしていたことがあります
ピアノの調律はメーカーが違っても基本的には鍵盤数は88鍵で、アクションの仕組みも(質は違っても)ほとんど同じなので作業の手順にもほとんど差はないのですが、アコの調律は楽器の機種による個体差(というかクセ)が大きく、それだけにピアノ以上に手間がかかり、かなり面倒な作業です
千葉県浦安市のアコ調律の東京ベイさんにはお世話になたことがあります
修理の見積もりもきめ細かく良心的です
お宅を訪ねて技術的なお話を伺ったり、いろいろ教えていただいたことがあります
アコ調律はマニュアルを理解し、たとえ頭でやりかたがわかっても、訓練(トレーニング)を積まなければ一朝一夕にできるものではないので、常に自己研鑽が必須ですね
東京では谷口楽器がアコに力を入れて扱っており、谷口社長がアコに詳しく、社長自らもちょっとした修理はなさるかたで、よく相談に乗ってくれます
名古屋の山本楽器さんもアコーデオンの専門店で、cobaさんや桑山哲也さんにゆかりの楽器店だけに調律には詳しいですね
 

アコの修理  投稿者:川井 浩  投稿日:2007年 5月14日(月)09時30分6秒
  やーさん、ご投稿ありがとうございます。 Hohner Imperator VとRoland Vアコちゃんが元気に活躍中とのこと大慶に存じます。 なぜ人はアコを複数台持つようになるのだろうか、思えば不思議な気がしますが、でも、どのアコにもそれぞれの持ち味があって、それぞれ自分の体や心の一部分のような気がしますね。 車の乗り換えは多少の抵抗があっても耐えられるような気がしますが、アコはなぜかなかなかそうはいかないですねぇ。 なぜかみんな面倒をみてあげたくなってします。 もしかして、アラブの男性は皆そういう心の広い人たちなんだろうか? 思えば、ライオンだって、象だって、熊だって、オットセイだって、強いオスが複数のメスの面倒を見る、というのは常識。 一夫多妻はあたりまえ。 一夫一妻制はたまたまキリスト教の教えであって、そのドグマが霊長類などと高慢にも自称するもともと獣の人間に当てはまるべきなのかどうかという基本的疑念を持つ私としては(これ、もしかして問題発言か?)ハーレム、それは男の甲斐性と肯定的に見たいですね。 あ、アコのことですけど。 いいんです、アコならばハーレムで。 それもちゃんと調律に出してあげたり、蛇腹を交換してあげたり、けっこう面倒みてあげてますね、それもお金をかけて。
そこで、お金の話。 確かに全国一律メンテ料金、明朗会計、回転アコ、リード一皿120円、アコのミスターミニッツ修理チェーン、なんて風に安い、早い、うまい、北千住の飲み屋みたいなアコ修理が実現するといいですよね。 現実は残念ながらかなり違っていて、確かに、誰に修理・調律を頼んでいいかわからない、近所に相談できる人がいない、楽器屋さんにいっても、店員が何を聞いても理解しない、もういや、という気分にさせられますね。 私自身もそれを問題視していて、アコマイスター制度なるものを提案中(企画中)です。 津々浦々とまでは行かなくても、そこそこの地方都市であればどこかにアコ修理ができる人がいるようになるのが理想です。 ただ、現実問題としてはアコ修理だけでは飯が食えないので、趣味のボランティアで、かつ技術的に信頼ができて、かつ責任も取れる人で、となるとなかなか理想と現実のギャップが埋まらないのです。 さて、私が現在わかっているのは大阪にはユニバーサルの安田さんが鉄人調律士としていらっしゃることと、東京は楽器センターの山本様というお名前と、千葉県の東京ベイさん、6月末で閉店しますがVictoria Japanの小林さん、名古屋の山本楽器の山本さんのお名前を伺っています。 あとは、当方でも修理・調律はじょじょに腕前を上げてきておりますので、よろしければお声をかけてください。 東京ベイさんは一応修理の定価表を公表なさっていて、とても好感が持てます。 ただ、いざ修理となるとアコの状況は千差万別。 一概にコストの概算といっても現実にはなかなか難しい部分があります。 ネットで落とした経歴不明のぼろぼろアコを安く直してくれという人も中にはいますが、物によっては競り落とした金額が低ければ低いほど、修理代は高くつくという原則がなかなかご理解していただけない場合もあります。 耐久消費財としてのアコは車のように年式・程度が落ちれば落ちるほど維持費にお金がかかります。 もともと品質の高くないアコのメンテナンスは正直いって切ないものがあります。 はじめから作り直したほうがいいんじゃないかなんて思えるアコも実存します。 また、アコの年式、モデルによっても修理の仕方がいろいろ異なることや、調律となるとなかなか数字にできにくい作業が含まれることもあり、結局かかる手間や材料費に見合う修理費はやってみないとわからないという面があるのです。 とはいえ、修理を頼むほうからすればいったいいくらかかるかわからないというのは不安だし、すし屋で「時価」なんてのは彼女との初デート以外には注文しないですよね。 この辺は、逆に皆様の情報でこの掲示板上でどこで修理したらいくらで直ったとか、どこの調律が良かった、あるいはがっかりだ、とかの情報を公開していただければみんなの参考になるかもしれませんね。 もちろん、上記のごとくアコの状況により実際の修理の手間やコストは千差万別ですので、なかなか正確な価格表の作成は難しいかもしれません。 ただ、少なくとも、どこに頼めばどの程度のことは期待できるという目安にはなるでしょう。 そんな情報はWelcomeですので、どんどんご投稿ください。 あと、上記のほかに信頼できるアコの修理業者や器用な人の紹介なども皆様、是非お願いします。